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’71年生・中部地方在住新米かあちゃんの“ケセラセラ”な日常


by ririshihaori
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新しい一歩

今年は、私にとっても大きな転機の年になりつつありますが、周りの人にとっても転機の年になりつつあります。私の妊娠がわかった頃、体の不調が発覚した義父は、ノーアルコール、低カロリーの食生活に変わりました。定年後に引き受けた仕事も3月で任期満了です。そして、軽いうつで仕事をやめていた妹は、年明けから、少しずつですが新しい仕事を始めた様子。義父にも、妹にも、無理をせず、1日1日を楽しく過ごしてくれるといいなと願っています。

妹のうつは「軽い」と言われつつも、ハタから見ていて想像以上に深刻でした。それは顔の表情(とくに目つき)に表れていました。ひどいときには、週に何度も心療内科へ行き(行くことで安心するらしい)、何種類もの薬に加え、点滴(私は「ビタミンカクテル」と呼んでいた)も受けていたようです。

でも、妹の調子がよくなるきっかけは、薬以上に、人との出会いにありました。どうやって出会ったのかは知りませんが、オーストラリア人のお医者さんと友達になってから、妹の表情は少しずつ変わってきました。元々語学が好きなこともあって英語を教えてもらったり、医療事務をしていたので医療に関する共通の話題があること、何よりも、自分をありのまま受け入れてくれたこと、自分にもいいところがあるということを改めて気づかせてくれたことが大きかったみたい。家族の支え、見守りも大切だけど、ときには家族だからこそ言えないこと、家族のことばだからこそ素直に聞けないこともあるでしょう。そういうとき、友達の存在って大きいし、ありがたいと思います。

妹はその友達に「僕ならそんなに薬を処方しない」と言われたそうです。おそらく、妹の状態と薬の効果、副作用を照らし合わせての意見だったのだろうと思います。医療に対する考え方は人によっても、国によってもさまざま。妹にとっては彼がいいセカンドオピニオンになったのかもしれません。彼はいま香港に住んでいますが、日本の大学に入り、日本で医師の資格を取るために頑張っているそうです。そういう前向きな部分に刺激を受けたのか、妹は通信講座でヘルパーの資格を取り、今月から老人ホームで働いています。経験を積んだ後には、福祉士の資格を取るつもりのようです。偶然、昨秋結婚した弟のお嫁さんも福祉士で、高齢者施設で働いているので、いろいろ話ができるよう。

出会いって偶然じゃなくて、やっぱり必然なんでしょうね。妹がそのお医者さんと出会ったことも、弟のお嫁さんが福祉士だったことも。前向きでパワーのある“気”のようなものを放っている人との出会いは、自分にも一歩を踏み出すパワーを与えてくれる。自分が自分をあきらめさえしなければ、いつかはいい“気”を持った人との出会いがあり、あきらめてしまったら、出会いも遠ざかる。何となくそんな気がしています。
by ririshihaori | 2006-01-26 10:14